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米国のフィリップモリス インターナショナル(以下、PM)社は、煙草や加熱式タバコを製造販売している企業です。今回は2019年 3Q決算発表がありましたので、その内容について振り返ります。加熱式タバコ(heated tobacco products)の売上・出荷数量はどうなったでしょうか。レビューしていきたいと思います。
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- PMの決算結果を知りたい
- 投資対象とするか悩んでいる方
2019 3Qの決算結果
では、決算の主要な指標・結果について確認していきたいと思います。
売上高
- 3Qの売上高は、76.4億USドルでした。前年同期比で1.8%の増加です。市場予想は、76.5億でしたので、市場予想を若干下回りました。
- 為替影響を除くと、3.4%の増加です。
2019 2Q | 2018 2Q | 増減率(%) | |
売上高 | 7,642 | 7,505 | 1.8 |
(単位: 百万USドル)
地域別の出荷数量(煙草)
- 全体の出荷数量としては、前年同期比で5.9%減少。
- 全ての地域において、1〜14%ほどの減少となっています。煙草市場の減少が見て取れます。
- 中東アフリカでは、特にサウジアラビアとトルコが減少。一部、エジプトで相殺。
- 東アジア・オーストラリアでは、インドネシア、パキスタン、フィリピンで出荷数量が減少し、タイで一部相殺。
- ラテンアメリカ・カナダでは、メキシコ、カナダで減少したものの、ブラジルで一部相殺。
- EUでは、フランスとイタリアで出荷数量が特に減少
2019 3Q | 2018 3Q | 増減率(%) | |
EU | 47,238 | 48,223 | △2.0 |
東ヨーロッパ | 27,379 | 29,801 | △8.1 |
中東アフリカ | 36,994 | 37,406 | △1.1 |
南・東南アジア | 42,362 | 45,840 | △7.6 |
東アジア・オーストラリア | 12,692 | 14,186 | △10.5 |
ラテンアメリカ・カナダ | 16,854 | 19,612 | △14.1 |
合計 | 183,519 | 195,068 | △5.9 |
(単位: million units)
地域別の出荷数量(加熱式タバコ)
- 全体の出荷数量としては、前年同期比で84.8%増加。加熱式タバコ(IQOS)の出荷数量の成長が大きいですね
2019 3Q | 2018 3Q | 増減率(%) | |
EU | 3,474 | 1,730 | 100 |
東ヨーロッパ | 3,858 | 1,152 | 100 |
中東アフリカ | 588 | 1,152 | △49.0 |
南・東南アジア | - | - | - |
東アジア・オーストラリア | 7,976 | 4,575 | 74.3 |
ラテンアメリカ・カナダ | 89 | 43 | 100 |
合計 | 15,985 | 8,652 | 84.8 |
(単位: million units)
地域別の出荷数量(煙草と加熱式タバコ)
- 全体の出荷数量としては、前年同期比で2.1%減少となりました。やはり、煙草の出荷数量の減少が全体の出荷数量を下げています。
2019 3Q | 2018 3Q | 増減率(%) | |
EU | 50,712 | 49,953 | 1.5 |
東ヨーロッパ | 31,237 | 30,953 | 0.9 |
中東アフリカ | 37,582 | 38,558 | △2.5 |
南・東南アジア | 42,362 | 45,840 | △7.6 |
東アジア・オーストラリア | 20,668 | 18,761 | 10.2 |
ラテンアメリカ・カナダ | 16,943 | 19,655 | △13.8 |
合計 | 199,504 | 203,720 | △2.1 |
(単位: million units)
営業利益
- 営業利益は、31.8億US$であり、31.6億US$から、0.9%増加となりました。
- 為替影響を除くと、1.3%増加となりました。
- 営業利益率は、41.7%となり、前年同期比で0.4point減少しています。
2019 3Q | 2018 3Q | 増減率(%) | |
営業利益(Adjusted Operating Income) | 3,184 | 3,156 | 0.9 |
営業利益率 | 41.7 % | 42.1 % | △0.4 |
(単位: 百万USドル)
EPS
- 調整後希薄化EPSは、1.43 USドルです。全同期比で5.9%の増加となりました。市場予想は1.36 USドルでしたので、市場予想を上回っています。
2019 3Q | 2018 3Q | 増減率(%) | |
調整後希薄化EPS | 1.43 | 1.35 | 5.9 |
(単位: USドル)
通期のEPS(希薄化)を下方修正
通期のEPS(希薄化)予想は、4.73 US$と前回発表の4.94 US$から下方修正されています(前年は5.08 US$)。しかし、為替の影響を除く調整後EPS(希薄化)は5.28 US$であり、前年の4.84 US$から9%増加予想となっています。したがって、連続増配、高配当株のPMですし長期で保有することでいいかと思います。
(引用: 米国PM HPより)
米国フィリップモリス インターナショナル【PM】の2019年 3Q決算結果のまとめ
- FY2020 3Qの決算は、減収増益
- 通期のEPS(希薄化)予想を下方修正。しかし調整後EPS(希薄化)は前年比で9%増予想。
- 各国・地域での煙草販売数量は減少しているが、加熱式タバコ(IQOS)の出荷数量が前年同期比で約85%超と成長している
※投資は自己責任でお願いします。