幸せを掴み、幸せを提供する Wanchance(ワンチャンス)です!
ベライゾンコミュニケーションズ(以下、VZ)について、2019年 2Q決算発表が8月上旬にありましたので、その内容について振り返ってみたいと思います。
この記事が参考になる方は、以下の方です。
この記事が参考になる方
- VZの決算結果を知りたい
- 投資対象とするか悩んでいる方
2019 2Qの決算結果
では、決算の主要な指標・結果について確認していきたいと思います。2019年 4Qの結果は、減収減益(ただし、特別項目を除く1株利益では増益)でした。最高経営責任者CEOは、“当社は、2019年上期に堅調な業績を達成しながら、新しい事業体制のもとでビジネス変革をし、そして5Gでのリーダーシップを強化したことにより堅調に推移した。5Gを始める世界初のキャリアとなることで2Qに歴史を築いた。”と言っています。
今回の2019年 2Qの決算発表から、VZは財務や経営成績の報告の方法を一部変えることにしています。2019年1Qの時は、ワイヤレス(wireless, 無線)とワイアーライン(wireline, 有線)の2つのセグメントで報告をしていました。今回は、“消費者(consumer)”と“ビジネス(business)”のセグメントで報告されています。ただし、2019年2Qの決算資料の最後に、補足情報で従来のwirelessやwirelineの情報も載せてくれています。
売上高
- 売上高は、320億7100万 USドルでした。前年同期比で0.4%の減少です。市場予想(324億1000万 USドル)を3億3900万 USドルほど下回りました。
2019 2Q | 2018 2Q | 増減率(%) | |
売上高(operating revenues) | 32,071 | 32,203 | △0.4 |
(単位: 百万USドル)
売上の内訳
- サービス売上は、273億5100万 USドルで、前年同期比で0.7%の増加。
- ワイヤレス機器の売上は47億2000万 US$で、前年同期比で6.4%の減少
2019 2Q | 2018 2Q | 増減率(%) | |
Service revenues and other | 27,351 | 27,159 | 0.7 |
Wireless equipment revenues | 4,720 | 5,044 | △6.4 |
総売上 | 32,071 | 32,203 | △0.4 |
(単位: 百万USドル)
セグメント別の売上等(consumer)
- consumerの総売上は220億 USドルで、前年同期比で変化なし。無線機器や従来の有線(wireline)サービスの減少により相殺はされたが、無線(wireless)サービスやFiosサービスの継続的な強い成長を反映。
- wirelessサービスの契約者数は、126,000人増(携帯電話:73,000人増、タブレット:134,000人減、その他特にウェアラブルなどの接続デバイス:180,000増)。スマートホンの契約者数は、209,000人増。
- 総解約率(churn rate)は、0.97%。携帯電話の解約率は、0.72%。
- Fiosインターネット契約者数は、28,000人増だが、Fios Videoサービスは52,000人減。
2019 2Q | 2018 2Q | 増減率(%) | |
Service | 16,350 | 16,049 | 1.9 |
Wireless equipment | 3,903 | 4,251 | △8.2 |
Other | 1,742 | 1,703 | 2.3 |
総売上(Consumer) | 21,995 | 22,003 | 0 |
(単位: 百万USドル)
セグメント別の売上等(business)
- businessセグメントの総売上はほぼ77億6800万 USドルで、前年同期比で1.1%の減少。wirelessサービスや高品質ファイバー製品の成長があったものの、レガシー製品の影響で減少。
- wirelessサービスの契約者数は、325,000人増加(携帯電話の契約者数:172,000人増、タブレットの契約者数:90000人増、その他の接続デバイス:63,000人増)
- 総解約率(churn rate)は、1.21%。携帯電話の解約率は、0.97%
2019 2Q | 2018 2Q | 増減率(%) | |
Global Enterprise | 2,673 | 2,808 | △4.8 |
Small and Medium Business | 2,785 | 2,642 | 5.4 |
Public Sector and Other | 1,492 | 1,437 | 3.8 |
Wholesale | 818 | 964 | △15.1 |
総売上(business) | 7,768 | 7,851 | △1.1 |
(単位: 百万USドル)
営業利益
- 営業利益は、前年同期比で18.6%の増加。
- 売上は、(上記の通り)前年同期比で0.4%の減少だが、コストや販管費を5.3%減少させているため、営業利益が大きく増加
2019 2Q | 2018 2Q | 増減率(%) | |
営業利益 | 7,850 | 6,617 | 18.6 |
(単位: 百万USドル)
EPS
- EPS (non-GAAP, 調整後EPS)は、1.23 USドル。全同期比で2.5%の増加。市場予想(1.2 US$)を上回った。
2019 2Q | 2018 2Q | 増減率(%) | |
EPS (GAAP) | 0.95 | 1.00 | △5.0 |
EPS (non-GAAP) | 1.23 | 1.20 | 2.5 |
(単位: USドル)
キャッシュフロー
- 各種キャッシュフローは以下の通り
2019年 2Q | 2018年 2Q | |
営業活動からのキャッシュフロー | 15,836 | 16,433 |
投資活動からのキャッシュフロー | △8,589 | △8,728 |
財務活動からのキャッシュフロー | △8,043 | △7,865 |
(単位: 百万USドル)
2019年の通期予想
- 売上高, 調整後EPS予想(non-GAAP)ともに、2019年 1Qの発表から変更なし(つまり、EPSは“前期に対して1桁台前半の成長率”。当初は2018年と同等のEPSと予想されていた)
(引用: 米国VZ HPより)
米国ベライゾンコミュニケーションズ【VZ】の2019年 2Q決算結果のまとめ
- 2019年 2Qの決算は、non-GAAPベースで減収増益
- 売上は市場予想を下回るが、EPSは市場予想を上回った
- 2020年度の業績予想の変更はなし
- ただし、wirelessサービスの契約者数は増加
※投資は自己責任でお願いします。