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米国のフィリップモリス インターナショナル(以下、PM)社は、煙草や加熱式タバコを製造販売している企業です。今回は2019年 2Q決算発表がありましたので、その内容について振り返ります。今後、世界のタバコ市場は、加熱式タバコに置き換わっている日が来るかもしれません。
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この記事が参考になる方
- PMの決算結果を知りたい
- 投資対象とするか悩んでいる方
【目次】
2019 2Qの決算結果
では、決算の主要な指標・結果について確認していきたいと思います。
2019年 2Qの結果は、減収増益でした。今回の2QのEPSは、1.46 US$と前年同期比(1.41 US$)で+3.5%となりました。1〜2Qで見ると、EPSは2.55 US$と前年同期比(2.41 US$)で+5.8%となりました。
通期のEPS予想は、少なくとも4.94 US$と4.87 US$から上方修正されています(前年は5.08 US$)。この少なくともですが、英語ではat leastと表現されています。最低限と捉えることができるため、今後3Qや4Qでさらに上方修正されるかなと思いました。
売上高
- 2Qの売上高は、77億USドルでした。前年同期比で0.3%の減少です。
- 為替影響を除くと、5.4%の増加です。
2019 2Q | 2018 2Q | 増減率(%) | |
売上高 | 7,699 | 7,726 | △0.3 |
(単位: 百万USドル)
地域別の出荷数量(煙草)
- 全体の出荷数量としては、前年同期比で3.6%減少となりました。
- 南・東南アジアを除いて、3〜8%ほどの減少となっています
- 中東アフリカでは、特にサウジアラビアとトルコが減少。一部、エジプトで相殺はされた
- 東アジア・オーストラリアに、日本が含まれますが、日本でも煙草の出荷数量が減少。韓国では、煙草および加熱式タバコ共に減少している。しかし、日本での加熱式タバコの出荷の増加により相殺。
- ラテンアメリカ・カナダでは、アルゼンチン、カナダ、ベネズエラで減少したものの、メキシコで一部相殺。
2019 2Q | 2018 2Q | 増減率(%) | |
EU | 46,367 | 47984 | △3.4 |
東ヨーロッパ | 27,080 | 28,454 | △4.8 |
中東アフリカ | 31,659 | 34,177 | △7.4 |
南・東南アジア | 46,376 | 44,788 | 3.5 |
東アジア・オーストラリア | 13,845 | 15,114 | △8.4 |
ラテンアメリカ・カナダ | 18,472 | 20,204 | △8.6 |
合計 | 183,799 | 190,721 | △3.6 |
(単位: million units)
地域別の出荷数量(加熱式タバコ)
- 全体の出荷数量としては、前年同期比で37%増加となりました。加熱式タバコ(IQOS)の売り上げが順調のようです。
- EUで特に出荷数量が増加。
2019 2Q | 2018 2Q | 増減率(%) | |
EU | 3.043 | 1,195 | 100 |
東ヨーロッパ | 2,807 | 951 | 100 |
中東アフリカ | 719 | 971 | △26.0 |
南・東南アジア | - | - | - |
東アジア・オーストラリア | 8,428 | 7,838 | 7.5 |
ラテンアメリカ・カナダ | 59 | 32 | 84.4 |
合計 | 15,056 | 10,987 | 37.0 |
(単位: million units)
地域別の出荷数量(煙草と加熱式タバコ)
- 全体の出荷数量としては、前年同期比で1.4%減少となりました。
2019 2Q | 2018 2Q | 増減率(%) | |
EU | 49,410 | 49,179 | 0.5 |
東ヨーロッパ | 29,887 | 29,405 | 1.6 |
中東アフリカ | 32,378 | 35,148 | △7.9 |
南・東南アジア | 46,376 | 44,788 | 3.5 |
東アジア・オーストラリア | 22,273 | 22,952 | △3.0 |
ラテンアメリカ・カナダ | 18,531 | 20,236 | △8.4 |
合計 | 198,855 | 201,708 | △1.4 |
(単位: million units)
営業利益
- 営業利益は、31.8億US$であり、30.9億US$から、3.0%増加となりました。
- 為替影響を除くと、8.4%増加となりました。
- 営業利益率は、41.7%となり、前年同期比で1.7point上昇しています。
2019 2Q | 2018 2Q | 増減率(%) | |
営業利益 | 3,187 | 3,093 | 3.0 |
営業利益率 | 41.7 % | 40.0 % | NA |
(単位: 百万USドル)
EPS
- 調整後希薄化EPSは、1.46 USドルです。全同期比で3.5%の増加となりました。
2019 2Q | 2018 2Q | 増減率(%) | |
調整後希薄化EPS | 1.46 | 1.41 | 3.5 |
(単位: USドル)
(引用: 米国PM HPより)
米国フィリップモリス インターナショナル【PM】の2019年 2Q決算結果のまとめ
- FY2020 2Qの決算は、減収増益
- 通期のEPS予想を上方修正
- 各国・地域での煙草販売数量は減少しているが、加熱式タバコ(IQOS)の売上が前年同期比で約30%超と成長している
※投資は自己責任でお願いします。