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ウォルマートインク(以下、WMT)は、アメリカに本部を置く世界最大のスーパーマーケットチェーン企業です。今回はFY2020 2Q決算発表が今月ありましたので、その内容について振り返ってみたいと思います。
このWMTは連続増配を行っている企業であり、インカムゲイン投資を行う上で期待のできる銘柄の1つです。これまでの配当金推移、増配率、業績の推移などについては、『米国ウォルマート・インク【WMT】の配当金・連続増配・業績などの推移』の記事を読んでみてください。
この記事が参考になる方は、以下の方です。
この記事が参考になる方
- WMTの決算結果を知りたい
- 投資対象とするか悩んでいる方
- 生活必需品の銘柄への投資を考えている
【目次】
FY2020 2Qの決算結果
では、決算の主要な指標・結果について確認していきたいと思います。FY2020 2Qの結果は、増収増益でした。米国の売上が好調で、米国外の売上を一部相殺しながら利益をあげています。通期では、営業利益やEPSについて上方修正されています。
売上高
- 売上高は、1304億USドルでした。前年同期比で1.8%の増加(23億USドル)です。市場予想は、1301.8億USドルだったので、市場予想を上回りました。
- 為替影響を除くと、1317億USドルで、前年同期比で2.9%の増加(37億USドル)です。
FY2020 2Q | FY2019 2Q | 増減率(%) | |
売上高 | 130,377 | 128,028 | 1.8 |
(単位: 百万USドル)
米国既存店の売上
- 米国の既存店売上は、7.3%増加で、これは過去10年間で、最高売上増加を記録しています。
- 当セグメントの営業利益は、4%増加でした。これは5四半期連続の成長を示す結果となっています。
米国eコマースの売上
- 米国のeコマースの売上高は37%増加と強い成長を示しています。
- オンライン食料品が大きくこの売上に寄与しています。
Sam's Clubの売上
- Sam's Clubの売上は、1.2%増加、eコマースの売上は35%増加となりました。
WMT Internationalの売上(米国外)
- 海外の売上高は、291億USドルで1.1%の減少でした。
- 為替影響を除くと、304億USドルで、前年同期比で3.3%の増加です。
- 中国の売上が好調ですが、カナダとイギリスの売上により一部相殺されています。
営業利益
- 営業利益は、2.9%減少となりました(米国の事業は予想していた結果よりもよく好調)
- 為替影響を除くと、2.4%減少となりました。
- WMT海外の営業利益が全同期比に対して-29.6%となっています(375百万USドルの減少)。しかし、WMT米国の営業利益が180百万USドルの増加となっており、全体の営業利益としてはこれらが相殺された結果となっています。
各セグメント | FY2020 2Q | FY2019 2Q | 増減率(%) |
WMT米国 | 4659 | 4,479 | 4.0 |
WMT海外 | 893 | 1,269 | -29.6 |
Sam's Club | 480 | 402 | 19.4 |
コーポレート・サポート | (449) | (400) | 12.3 |
合計 | 5,583 | 5,750 | -2.9 |
(単位: 百万USドル)
EPS
- 希薄化後EPSは、1.26 USドルです。
- 調整後EPSは、1.27 USドルです。市場予想は1.22 USドルだったので、市場予想を上回りました。
- 希薄化後EPSを前期と比較すると大きくEPSが増加しています。これは『米国ウォルマート・インク【WMT】の配当金・連続増配・業績などの推移』の記事でも触れていますが、FY2019の2QではWMTブラジルでの株式売却に伴う税引き税引き前損失や、JD.com社への投資に伴い純利益が減少しているためでした。
FY2020 2Q | FY2019 2Q | 増減率(%) | |
希薄化後EPS | 1.26 | △0.29 | 534.5 |
調整後EPS | 1.27 | 1.29 | △1.6 |
(単位: USドル)
キャッシュフロー
FY2020 2Q | FY2019 2Q | |
営業キャッシュフロー | 11,185 | 11,095 |
投資キャッシュフロー | △3,824 | △4,428 |
財務キャッシュフロー | △5,531 | 2,480 |
(単位: 百万USドル)
配当金
- 配当金は、1株あたり2.12 USドルです。(FY 2Qの決算発表以来、変更なし)
FY2020 2Q | FY2019 2Q | |
配当金/株 | 2.12 | 2.08 |
(単位: USドル)
(引用: 米国WMT HPより)
FY2020の通期予想
- 売上高:“少なくとも3%の増加”→“約3%の増加” へ修正
- 米国既存店の売上:“2.5〜3%の増加”→“2.5〜3%の上側で増加” へ修正
- 米国eコマースの売上:修正なし(約35%)
- 米国外の売上:“5%の増加”→“3〜4%の増加” へ修正
- 営業利益:“1桁台前半の減少”→“わずかな減少〜わずかな増加” へ修正
- 調整後EPS:“1桁台前半の減少”→“わずかな減少〜わずかな増加” へ修正
米国ウォルマート・インク【WMT】のFY2020 2Q決算結果のまとめ
- FY2020 2Qの決算は、増収減益
- WMT海外の利益は減少ではあるが、WMT米国内の売上は増加
- 通期の営業利益、調整後EPSは前期と比較して減少の見込みであったが、上方修正(わずかな増加もある)
※投資は自己責任でお願いします。