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4月11日は、SHIFT(3697)の2019年8月期の2Q決算発表でした。決算資料を読んでみましたので、そのレビューをしたいと思います。私は当社は成長株の1つとして今後も大きく成長が期待できる銘柄と思っています。この会社は、決算短信だけでなく、決算説明資料も速やかに公表をしてくれるため、投資家としてはありがたいです。
わかりやすくまとめてくれているため、決算説明資料を流し読みするだけでも、この会社のことが理解できると思います。ではレビューしていきましょう。SHIFT(シフト)の株主の方、株を購入しようか悩んでいる方、監視銘柄としてモニタリングされている方などの参考になればと思います。
【目次】
現在の株式資産
まず最初に現在の株式資産からです。以下のとおりです。口座内にある現金も合わせると、米国株は1467万、日本株は454万となっています。
米国株及び日本株
種類 | 株式資産 | 現金(口座内) | 合計(株式+口座内現金) |
米国株 | 1463万 | 4万 | 1,467万 |
日本株 | 387万 | 67万 | 454万 |
合計 |
1921万 |
(2019/4/10時点)
2019年8月期の通期連結業績予想(上方修正)
まず最初は、2019年8月期の通期連結業績予想についてからです。2019年2月に公表した連結業績予想について下記の表の通り修正されました。売上高、営業利益、経常利益、そして当期純利益が全て上方修正されています。5〜8%の修正です。まず目に付いたのが、売上高です。このビジネスの収入ですね。この売上がないと始まりません。200億円がもうすぐというところまで来ました。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 1株当たりの当期純利益 | |
百万円 | 円 銭 | ||||
前回発表予想(A) | 18,600 | 1,400 | 1,350 | 830 | 56 54 |
今回発表予想(B) | 19,500 | 1,500 | 1,450 | 900 | 61 65 |
増減額(B-A) | 900 | 100 | 100 | 70 | |
増減率(%) | 4.8 | 7.1 | 7.4 | 8.4 | |
(参考 前期2018.8実績) | 12,792 | 1,200 | 1,238 | 368 | 25 49 |
続いて、営業利益、そして経常利益についても修正されており、約7%強の修正です。当期純利益については、8%の上方修正となりました。これに伴い、1株当たりの当期純利益も増加し約56円から約61円になっています。
これらの通期業績予想ですが、会社がめざしている目標やゴールの目処が立たない限りは前に進みません。そういう意味では前向きに上方修正を行っていますし、今後も期待していいと思いました。
では、何故上方修正をすることになったのでしょうか?その理由は、『IT投資が大きい金融・流通業界を注力する領域として定めて、新規顧客の獲得や顧客内での拡大に取り組んだ結果』とのことです。ITに投資をしている業界に力を注ぎ、その中で顧客の獲得や拡大を目指したとのことですので、需要がある分野で開拓に取り組んでいるとのことです。私がこの会社に期待しているところの1つがこの開拓です。下期についても、今後も業績の伸びが期待できるとのことでこれらを考慮して上方修正ですね。今後、まだまだ成長できる余地はあると思い、この拡大が続く限りは保有をしていければと思っています。
2Q連結累計期間と前連結会計年度との比較
続いて、前連結会計年度との比較です。下記の表に示す通り、売上高は前年同期比で42.6%増となる82.7億円となりました。この理由は、前連結会計年度から取り組んでいた人材に対する投資が結果として現れています。システムの品質保証のビジネスですので、優秀な人材が適切に製品の品質保証をすることが絶対となり、人材は必要です。この会社は以前からも優秀な人材を増やすことに力を入れています。また、注力業界の顧客獲得や受注拡大にも力を入れたことで売上に寄与し増収となっています。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する四半期純利益 | |||||
2019年8月 2Q | 8271 | 42.6% | 483 | △10.6% | 479 | △14.7% | 261 | △23.1% |
2018年8月 2Q | 5800 | 70.8% | 541 | 626.8% | 562 | 472.9% | 340 | - |
(単位: 百万円)
(%表示は、対前年度四半期増減率)
一方、営業利益や純利益については前年同期比と比較してそれぞれ10.6%減、23.1%減となっています。通常、本業での利益を示す営業利益や純利益が減少した場合は、当然プラスな状況として考えるものではありません。しかし、私は今回の利益減少は一時的なものであり、むしろ今後さらなる成長をするためには必要であったと考えています。会社によると、この理由は長期的な成長のための投資として、採用力強化のため新たな試みであるTVCMの放映や交通広告を掲載したことによるものとことです。
この広告宣伝費についての投資ですが、一時的には今回の2Qで利益が前年同期比で減少はしていますが、1年後、3年後、5年後、10年後と将来を考えた場合には有効であると思います。宣伝効果とは非常に大きいもので、例えばある日用品を購入しようと思い、薬局やホームセンターに行ったとします。いくつかの銘柄があり、どれも同じような製品であった場合、どれを購入するかですが、私は聞いたことのある製品や会社のものを購入することが多いです。どこか安心感が持てますよね。名前の聞いたことのない銘柄製品を購入するよりは、期待できるレベルのものではと思えると思います。
今回の広告宣伝費による先行投資も有効になると思います。実際に、販売管理費の項目を見て、どのくらいの広告費用を使ったかを見てみます。今回2Qで約2億円(197百万円)の広告宣伝費を使用したことがわかります。一方、2018年8月期の2Qでは0.02億円(2百万円)です。つまり、約100倍の広告宣伝費を使用したとことになります。
(単位 百万円) | FY2019 2Q実績 |
FY2019 2Q |
FY2018 2Q実績 |
FY2018 2Q |
増減率 |
広告宣伝費 | 197 | 4.6% | 2 | 0.1% | 9,427% |
今期2Qの営業利益は、4.8億円でした。この販管費としての広告宣伝費2億円を使用しなかった場合、営業利益は概算で見積もっても6.8億円近くになっていたと考えられます。当然、このケースでは経常利益や純利益も前年同期比でプラスになっていたことが想像できます。
今回の広告宣伝費が、今後の同社においてどのくらいの効果が得られるかが注目されるところです。この2億円が後で数億円、数十億として返って来ることを期待したいと思います。実際、2019年8月期の通期の決算では上方修正していますので、3Qや4Qで広告宣伝の効果もあり十分な利益が取れると同社は考えていると思います。
売上高1000億円の到達は可能か?
SHIFT(3697)の今後についてですが、このビジネスでは売上高1000億円を超えるポテンシャルがあると同社は考えています。2019年8月期の通期決算予想の売上が195億円ですので、今後5倍以上の売上高アップは期待できるということです。
私はIPO後から購入して、5年が経過しました。当時の売上は21億円です。その後、売上高は33, 55, 81, 128億円となり、今期195億円の予想です。購入当時から、1000億円を売上目標としていることは理解していましたので、この仮定は想定通りです。
ソフトウェア市場は5兆円(50000億円)規模と言われています。その中でアウトソースされているのはわずか1%です。残りは社内のエンジニアが99%です。他社もなかなか参入できなく、ブルーオーシャン市場とのことで、今後も大きく成長に期待したいと思います。何故アウトソース化が良いのか、またSHIFTの強みであるかは下記を参考にしてください。
売上高の推移については、下記を参照ください(2019年は予想)。IPO上場後からも、順調に増加しています。今後の成長が楽しみです。
SHIFT(3697)の2019年8月期2Q決算発表のまとめ
- 2019年8月期の通期業績予想が上方修正された
- 前年同期比と比較すると各利益は減少しているが、長期でのビジネス投資して販管費の広告宣伝費に投資を多くしたため
- ブルーオーシャン市場で今後も成長を期待(まずは売上1000億円)
- 今後も、ビジネス成長は期待出来る考えるため、よく注視する
※株は自己責任でお願いします。