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米国フィリップモリス インターナショナル【PM】 米国FDAによりIQOS販売が承認される

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タバコを吸われない方は、特に街でタバコの煙の匂いがすると嫌がられる方が多いと思います。これは、匂いもそうですが、副流煙による健康被害も懸念されているからです。その一方で最近街で見かけるタバコが、加熱式タバコです。加熱式タバコにも種類はありますが、その中で有名な製品が『IQOS』(アイコス)です。タバコの葉をペースト状に加工し、その加工されたものを加熱することにより蒸気を発生させます。そしてその蒸気を吸入するというタバコです。コンビニに行くと、ドア付近に商品やあるいは看板が置いてあります。

このIQOSは、高配当株である米国のフィリッピモリス インターナショナル(以下、PM)社の製品です。このIQOSが、米国FDAにより、米国でのIQOSの販売を許可(承認)されたというプレスリリースが2019年4月30日付で、同社より発表されました。FDAとは、Food and Drug Administrationの頭文字を取ったもので、米国の政府機関であり、日本語ではアメリカ食品医薬品局と呼ばれたりしています。このFDAは日本で言う厚生労働省に近い役割を持っており、医薬品や化粧品規制や食の安全を責務としています。『米国プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)【PG】の配当金・増配・売上・営業利益などの推移』の記事でも触れていますが、PGが医薬品の販売を米国で行うためには、米国FDAに承認販売申請を行わなくてはなりません。このFDAは申請内容の審査をして、承認を行うことで医薬品の販売を行うことができます。米国FDAは、特に審査が厳しいと言われておりFDAによる承認を取得することは簡単ではありません。逆に言うと、FDAに承認されることで世界の有数の規制当局に承認をされたと言う実績が残ることになります。

今回は、このFDAによりIQOSが承認されたことについてまとめていきます。

この記事が参考になる方は、以下の方です。

この記事が参考になる方

  • 米国PMへの株式投資を考えている方
  • IQOSについて興味がある方
  • FDAにより承認されたIQOSの情報を知りたい方

【目次】

申請から2年を経てFDA承認

FDAは、加熱式タバコシステムであるIQOSが公衆衛生における保護の観点で適していることを確認できたため、米国での販売を承認しました。FDAによるこの決定は、2017年にFDAに申請されたPMTA(PreMarket Tobacco product Applicationsという申請)の包括的な評価を完了し承認されたものになっています。PMTAとは、上市前の製品申請であり、FDAに上市をしたいので承認させてくださいと言う審査依頼するものです。今回は、このPMTAの承認が下りたということになります。2年で承認されたと言えば、その一言ですが、おそらくPMは、この申請中FDAとの照会事項のQ & A等を繰り返し行ってきたものと思います。照会事項とは、審査の過程で申請者からの申請資料をFDAが確認していく中で申請資料の質問や追加の資料提供依頼などFDAからの確認事項です。

このIQOSの原理ですが、タバコとは異なります。上述した通り、タバコの葉をペースとしていることからニコチンを吸うことには変わりませんが、その煙を発生させるプロセスが異なります。加熱はしますが、燃焼はしません。英語でも、heat(加熱する)だが、not burn(燃やさない)と表現されています。そして、今回、電気加熱式タバコ製品として初めて米国における販売を許可された製品になります。これは2009年6月22日にオバマ大統領の時に、Familiy Smoking Prevention and Tobacco Control Act (Tobacco Control Act)という法律ができた以来のこととなります。この法律は、タバコ製品を製造、流通、そして販売を規制するために作られました。つまり、米国の方の健康を守り、また健康な将来を作ることが目的です。今後、この加熱式タバコが主となる日も近いかもしれないと思います。

 

PMの最高経営責任者CEOのコメント

株主や顧客は、会社のトップの考えや意見に耳を傾ける必要があります。今回の発表について、PMの最高経営責任者CEOの考えを見てみましょう。決算資料もそうですが、やはり会社の経営トップの方の意見は確認していく必要があります。

米国でIQOSを承認するというFDAの決定は、4000万人のアメリカにいる男性及び女性の喫煙者にとって大きな前進となります。喫煙者の一部はタバコをやめますが、ほとんどの人はやめません。そして、今回のIQOSのFDA承認により、これまでのタバコに変わる禁煙の選択肢をこれまでの喫煙者に提供することになります。タバコを吸われている方は、きっとタバコが健康に対しても好ましくはないことは理解されていると思います。その中でも、従来の喫煙者に対して、今回のIQOSの承認が新しいアプローチとなる可能性はあります。このようなことをCEOは語っています。

実際、2019年3月末現在、世界中では730万人の方がタバコをやめ、IQOSに移行しています。これはたった2年で達成されています。またCEOは、従来のタバコを高度な技術と徹底的な科学的検証を組み合わせて無煙代替品(=つまりIQOS)に置き換えていくことに注力すると言っています。今回のFDAによる承認の発表は歴史的な節目(マイルストーン)であると言っています。

今回の承認により、米国でのIQOSの浸透が期待でき、売上増加につながるとCEOは考えていると思われます。

 

IQOSの最初の発売は日本とミラノでスタート

IQOSは今では耳にされた方も多いと思いますが、まだ発売の歴史は浅いです。フィリップ モリス ジャパンは、PMの日本法人です。マールボロ、ラーク、パーラメントなどのPM社製品の販売や販売促進活動を行っています。

フィリップモリス ジャパンは、1985年の創業以来、日本の成人の喫煙者に対して、高品質のタバコ製品を提供しています。実は、PMが初めて最初の無煙製品としてIQOSを販売したのは、2014年11月のことで、最初はテスト販売として一部の国で販売が行われました。その国が日本の名古屋とイタリアのミラノです。そして、2015年9月には日本で全国展開が開始され、今では全国で入手できるようになっています。

米国のPM社として考えるとあまり馴染みがないですが、日本で最初にIQOS販売がされていたと聞くと当社への関心や興味が湧いてきますね。

 

PMが考えるリスク減の無煙タバコ製品の提供

PMIは米国以外の市場でタバコ、無煙タバコ、また関連した電子製品等の製造や販売を手掛けている会社です。

当社は、今後無煙製品(スモーク・フリー製品)という新しいカテゴリーを将来築き上げようとしています。当然、無煙製品と言えど、リスクフリーではありません。しかし、煙(スモーク)を吸い続けるよりはずっと良い方法です。また無煙製品が成人の消費者嗜好や厳格な規制要件を満たせるよう保証することに注力されています。

 

ジョージア州アトランタで販売を開始

PMは米国以外でビジネスを行っているため、アルトリアグループ(MO)が米国での販売を行う予定です。MOが販売すると言っても、実際はMOの子会社となるフィリップモリス USAを通じて販売を開始することとなっています。ジョージア州のアトランタで販売を開始するとのことなので、今後この販売状況により米国展開の動向がわかってくると思います。

(引用: 米国PM及びMO(アルトリアグループ) HPより)

 

米国フィリップモリス インターナショナル【PM】 米国FDAによるIQOS販売を承認のまとめ

  • 米国FDAによるIQOSの販売承認がされた
  • PMは、今後従来のタバコではなく、低リスクと考えられる無煙製品への置きかわりを注力
  • 米国では、今後ジョージア州のアトランタから販売を行っていく

 

 ※投資は自己責任でお願いします。

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